はじめに
悪徳業者や、大手の口車に騙されない為に「信用できる工務店とお付き合いを」と言ってますが…。
信用出来る業者って、誰?どこにいるの?
と思う人も多いんじゃないでしょうか?
「そんな所無いよ」「あそこは高いって聞くけど…」
なんて事もあって、中々信用出来る業者と出会えない。
ネットで検索して、とにかく安い費用の所にしよう。
相見積取るのは面倒くさい。
気持ちは分かります。
でも、断言します。
ネット情報、鵜呑みにしたらアカン! 騙されますよ。

20年以上、屋根職人を続けてきた私が見つけたコツを教えます。
ズバリ、**「信じられるのは自分の目」**のみです。
信じられるのは「自分の目」だけ
「何やそれ?」と思われるかもしれませんが、
他人の情報や感覚が、必ずしも自分と同じとは限りませんよね?
屋根の形や周辺の環境など、地域によって全く違います。
だからこそ、面倒くさくても――
自分の目で業者を見て、話を聞いて、確かめるしかないんです。
騙されないため。
ボッタクリ被害に遭わないため。
不要な工事をされたり、手抜き工事で後悔しないためにも。
なぜ大手を避けた方が良いのか

私がしつこく「大手を避けた方が良い」と言う理由。
それは単純です。
「酷い現場を見るのは、大手工務店の現場ばっかり」だから。
大手工務店の営業マンは営業が仕事。
ほとんどの人が“売るための知識”だけを得ていて、
実際の現場や実態を知りません。
材料のこと、施工の仕方、経年劣化のパターンなど、
座学では学べないことが多い。
まして、弱点を教えてもらうこともない。
だって、改良する気が無いから、知る必要も教える必要も無いんです。
「売ること」に全力を注ぎ、
売れたら長期契約で手放さないように――
「定期点検」という親切そうな契約を結ばせる。
それに全力投球です。
だから、本当にお客さんのことや家のことを考えてる暇なんて無いんです。(苦笑)
さらに、大きな会社を存続させるには、それなりの利益が必要。
だから、下請け業者には出来る限り安く依頼する。
受ける職人たちは「安い」と分かっていても、
自分たちで仕事を取る営業力がないため、仕方なく引き受ける。
そして、数をこなしてなんとか成り立たせる。
――それが現実です。
地元で長く続く工務店は違う

その点、地元で長くやってこられた工務店やリフォーム業者は違います。
長く経営されているということは、
経験も信頼関係も、しっかり築いてきたという証です。
特に信頼関係が成り立っていなければ、
そもそも長く続けることなんて出来ません。
ウチの会社も小さいですが、100年以上続けてこられました。
それは、ご近所さんや農家さんの困りごとに耳を傾け、応えてきたから。
- 屋根屋なのに水道の修理をしたり
- 機械屋なのに農機具の改造をしたり
- 溶接で神社の小道具を作ったりして(笑)
こういう信頼関係は一朝一夕では築けません。
「ネットの安さ」とどう向き合うか
スマホで簡単に業者を探せる便利な時代。
でも、そんな業者と末永くお付き合いできますか?
どんなに便利でも、
結局のところ――「人と人の繋がり」に勝るものは無いです。
知らないだけで、あなたの家の近くにも必ず工務店はあります。
まずは訪ねてみてください。
話してみれば、きっと何かを感じると思います。
もし「何となく嫌だな」と感じたら、
「予算の都合が…」とでも言って断ればいい。
その“何となく”は、実はすごく大事な直感です。
しつこく電話してきたり、不安を煽る業者には要注意。
「地元は高い?」と思う人へ
ネットで見た費用と比べると、地元の工務店は高く見える。
でも、それは当然です。
ネットでは「屋根工事〇〇円〜」「外壁塗装〇〇円〜」
なんて安い言葉が並んでいます。
しかし、その実態は――
安い費用で客を釣り、現場で上乗せしていく。
「こちらの場合は〜が必要ですし、□□を使わないと…」
専門用語を並べて、分からない人を納得させる。
もちろん、家の状態によって必要な工事もあります。
でも、「専門家が言うから正しい」と思い込むのは危険です。
「安くできませんか?」と聞いてみよう
本当にそれしか方法がない時もあります。
でも、それでも勇気を出して聞いてください。
「何とか安く済ませる方法はありませんか?」
これ、めちゃくちゃ大事です。
お金が無いみたいで恥ずかしい? そんなことない。
コストを削減するのは立派な判断です。
ここで見てほしいのは、
「値引きできるか」ではなく――
その業者が第二案・第三案を持っているかどうか。
職人魂を見抜け

騙す気満々の業者は、第二案なんて出してくれません。
でも、お客さん思いの業者なら、別の提案もしてくれます。
だって、経験があるから。知恵があるから。
ちょっとでも利益を取りたいなら「無理です」と言えばいい。
でも――
プライドが許さないんですよ。職人ですから!
「出来るだけ安く、そして長く持たせる」
めちゃくちゃな注文でも、
「なんとかできんか?」と考えるのが職人。
職人のプライドをくすぐる。
応えようとする人と、ウンチクばかり語る人。
どっちが信頼できますか?
本物と偽物の違い
私が思うに、本物の職人と偽物の違いは「第二案・第三案を持っているかどうか」。
営業マン程度の知識じゃ、まず無理です。
もちろん、家によって状況は違います。
どうしても必要な工事もあります。
費用が上がるのも仕方がないこともある。
でも、だからと言ってボッタクリは絶対にしない。
落下すれば命を落とすような仕事をしていても、
それでも“良い仕事”をしたいと願うのが職人です。
高い、高いと費用の事を言われる度に、「屋根工事は命懸けやのに、安く思われてるよなぁ。」
と思ってます。
――これが正直な本音です。
自分の感覚を信じよう
費用だけを比べて「高い」と感じる。
それを近所に言う人がいますが。
……その感想、ほんまに信じてええんですか?
だから、私は言います。
『あなた自身の目で見て、会話して、判断して下さい。』
信じるのは、自分の感覚。
直感で良いと思います。
「理由は無いけどイヤ」
――その感覚、だいたい合ってます。
見抜くコツ(まとめ)
- ①どのくらい経営されてきたか?
- ②周辺でどの家の工事をされたか?
- ③リフォームのうち、何の専門業者なのか?
- ④番外編:職人の年齢・体力
最後に|“直感”が最大の防御

Googleマップで調べたり、
散歩ついでに工務店を覗いてみたり。
まずは、直接話してみてください。
言葉の節々や態度、雰囲気――
そこに人柄が出ます。
「なんか感じが良いな」と思えたら、
それが一番の“信用”です。
どうか、騙される人が減りますように。
そして、誠実な職人たちが報われますように。

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