ワールドカップ、日本代表が敗退してから、正直ちょっと熱が冷めてた。
そんな俺の心を、まさかアフリカの島国が鷲掴みにしてくるとは思わんかった。
カーボベルデ。
正直に言う。1ヶ月前まで、国の名前すら知らんかった。読み方も怪しかった。カーボ…ベルデ?カボベルデ?どっちやねん。
けど今は違う。今朝(7月4日)のアルゼンチン戦、朝7時からテレビの前で正座してた47歳がここにおる。
カーボベルデってどんな国?
ざっくり言うと、アフリカの西の沖、大西洋に浮かぶ島国。
- 人口:約53万人(鳥取県とだいたい同じ)
- 広さ:滋賀県くらい
- 1975年にポルトガルから独立
W杯初出場。しかも、ノックアウトステージに進んだ史上最小の国らしい。
鳥取県が、単独チームでW杯のベスト32におる。そう考えたら、どれだけとんでもないことか分かってもらえると思う。
グループステージの戦績がエグい
初出場のカーボベルデが入ったのは、スペイン、ウルグアイ、サウジアラビアのH組。
普通なら3連敗で「ええ思い出になったね」で終わるグループや。
結果はこう。
- スペイン戦:0-0(シュート27本浴びて無失点)
- ウルグアイ戦:2-2(2回追いついた)
- サウジアラビア戦:0-0
3戦無敗でグループ突破。
特にスペイン戦。支配率74%、パス800本を浴びせられて、それでも点を取らせへんかった。しかもこの試合、カーボベルデが犯したファウルはたったの1回。1966年以降のW杯で最少記録らしい。
削って止めたんとちゃう。ちゃんと走って、ちゃんと守って、正面から止めたんや。
40歳の守護神、ヴォジーニャ
このチームの顔が、GKのヴォジーニャ。40歳。
しかもこの人、25歳までプロちゃうかったらしい。
そこから欧州の、ビッグクラブとは縁のないリーグをコツコツ渡り歩いて、40歳でW杯のピッチに立って、スペイン相手に7セーブ。マン・オブ・ザ・マッチ。
インスタのフォロワーが、大会前は数万人やったのが、いまや1700万人超えやて。
40歳。遅咲きにもほどがある。
47歳の俺、まだ7年ある。何がとは言わんけど、まだ7年ある。

6人の町工場が、大手と戦うということ
うちの会社は社員6人の町工場や。製茶機械を作ったり直したりしてる。
正直、設備も人数も資金も、大手には逆立ちしても勝たれへん。それはもう、しゃあない。事実やから。
カーボベルデとアルゼンチンの戦力差も、数字で見たらそういうレベルらしい。選手の市場価値の合計は、アルゼンチンの主力5人分で、カーボベルデ代表全員分を超えるんやて。
ほな勝負にならんのかというと、そうやなかった。
カーボベルデがやったことって、突き詰めたら
- 自分らの土俵で戦う(打ち合いせんと、守備と走力で勝負)
- 全員が同じ絵を見る(規律。ファウル1回はその象徴)
- 外の力を借りる(海外に散らばった移民のネットワークから選手を集めた。LinkedInで声かけられて代表入りした選手もおるらしい。時代やなぁ)
うちみたいな町工場が生き残ってる理由と、ほとんど同じことを言うてる気がした。
大手ができひん細かい仕事を拾う。少人数やから意思疎通は一瞬。足らんもんは外の付き合いで補う。
規模で勝てんもんは、規模以外で勝つしかない。それを世界一デカい舞台で証明してみせたんが、今回のカーボベルデやったんやと思う。
そして今朝、アルゼンチン戦
結果から言うと、延長の末、2-3で負けた。
けどな、内容がすごかってん。
先制されて、追いつく。終盤に勝ち越されて、延長でまた追いつく。メッシのおるアルゼンチン相手に、2回追いついたんや。
最後は延長後半に力尽きたけど、王者に「勝ってホッとした」て言わせるとこまで持っていった。
負けたのに、なんか清々しかった。ええもん見せてもろた、って素直に思えた。
まとめ:小さいことは、言い訳にならん
カーボベルデの監督が予選突破のあと、こんなこと言うてたらしい。
小さい国でも、金がなくても、我慢強く、組織的に戦えば、強豪と肩を並べられる。それを示したかった、と。
町工場のおっちゃんには、ちょっと沁みすぎる言葉やった。
4年後、カーボベルデがまた出てくるかは分からん。けど、少なくとも俺は、もう「カーボベルデってどこ?」とは言わん。
そして月曜からまた、6人の工場で溶接する。うちのグループステージは、毎日開催や。


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